カスタムならエボ ハーレー

近年になって近代的な技術を駆使したクオリティーの高いエンジンを生産しているハーレーダビッドソンですが、昔ながらの無骨な雰囲気を漂わせたオールドマシンを好むという人が多いのもハーレーファンの特徴です。特にエンジンに関しては、通称・三拍子と呼ばれるドッドッドというゆっくりとしたアイドリング音にこだわる人も多くいます。

このいわゆる三拍子というのは、アイドリングの回転数を、エンジンが止まってしまうぎりぎりまで低くすることで実現しています。これは、1984年以前の、通称ショベルヘッドまでのエンジンに使われていた、重いフライホイールによってもたらされるものです。フライホイールが重いことで、回転数が低くなってもエンジンが止まり難くなるのです。

しかし、1984年に登場したエボリューションエンジン以降、エンジンパーツに軽量のアルミ素材を用いたことで、エンジンのクオリティーは向上しましたが低いアイドリング回転を維持するのは難しくなってしまいました。しかし、昔からのハーレーらしさにこだわる人は、カスタムでこの三拍子の再現に挑んでいます。

三拍子の再現には、ポイントによる点火タイミングの変更や、アイドリングの回転調整が必要です。しかし、最新のモデルなどでは点火タイミングは電子制御となっており、変更には専門知識が必要です。また、アイドリングを安定させるために燃料なども調整する必要がありますが、フューエルインジェクションモデルでは難しくなるでしょう。エボのキャブモデルなら、三拍子の再現はやり易くなるようです。